革共同との決別宣言
1) われわれは、以下の理由にもとづいて、ここに、『革命的共産主義者同盟』との決別を表明する。
2) 理由の第一は、いまや「革共同」は、プロレタリア革命や共産主義などとは無縁な極悪の差別主義集団に転落したことにある。
「広島問題」は、それじたいが極悪の部落差別である。だが、いまや、問題は次元を画する段階に入っている。革共同全体が、組織をあげて、みずからの内部で生み出された部落差別を隠蔽し、開き直り、糾弾闘争を否定し、あげくのはてには糾弾闘争を解体するために全国連の「分裂」を策動するという反階級的行為に手を染めているのだ。かつて、『矢田教育差別事件』を開き直り、糾弾闘争を否定し、部落解放同盟を解体するために『正常化連』をでっち上げた日本共産党と完全に同じ態度をとっているのである。
だが、革共同の諸君たちが党内でどのようにごまかし、取り繕うとも、いまや、広島差別事件糾弾闘争は部落大衆と労働者階級のなかに急速に広がり、差別集団=革共同の認識が広範に打ち立てられつつある。「差別ではない」とか、「路線論争だ」とか、「階級的団結」だとか、百万言を費やして党内を言いくるめようとも、事実確認会から逃げ回っている事実、部落大衆の前に出てくることができないという一点で、このみすぼらしい差別の隠蔽と開き直りという反階級的行為は誰からも見透かされているのだ。まさに広島問題をめぐる革共同の態度は、かの『はだかの王様』と同じであり、あまりに滑稽である。
『その人が何を言っているかではなく、何を実践しているか、ということが決定的なのである』(マルクス『経済学批判・序説』)。こんにちにおける革共同の態度は、マルクスが指摘するように、「階級的団結」や「世界革命」などの口先の主張にではなく、差別糾弾闘争にたいする敵対という行為にこそその本当の姿があらわれている。そして、それは、日本共産党以下の反階級的な差別集団そのもの姿なのである。
こうした革共同の差別主義的変質は、広島問題にたいする態度という「特殊的」、「例外的」なものではない。広島問題にたいする態度は、革共同全体の綱領的、路線的な変質と不可分一体である。
「反帝国主義、反スターリン主義世界革命」は、全世界の労働者階級と被抑圧民族の解放の綱領である。生きた労働者階級の綱領なのだ。現実の、生きた労働者は、抽象的な「労働者」ではない。被抑圧民族の労働者もいれば、被差別人民の労働者もいる。だからこそ、現実の労働者階級の階級的団結とは、そのなかに民族解放や被差別人民の自己解放を内包することによって真に打ち立てられていく。革共同の「たたかうアジア人民と連帯し、日帝のアジア侵略を内乱へ」の戦略的総路線は、このような内実をもったものとして血みどろのたたかいを通して打ち立てられてきた。
ところが、こんにちの革共同のなかには、このような立場はミジンもない。抽象的な「労働者階級」の「自己解放」の名のもとに、民族解放や被差別人民の自己解放のたたかいが否定され、切り捨てられているのだ。広島問題は、その実践的帰結であり、同時に、広島問題をめぐる差別主義的純化を通して、綱領的変質がとことんまで進んだということである。いまや、革共同は、「革共同」とは名ばかり、共産主義とは縁もゆかりもない、まったく違うものに変わってしまったと言うべきである。
3) 理由の第二は、革命党としての組織原則の解体と、そのもとでの驚くべき組織的腐敗の現実である。
以上のような綱領的、路線的変質は、組織的な変質と不可分一体の関係にある。つまり、ロシア革命のスターリン主義的変質が、世界革命の放棄という綱領的、路線的変質と同時に、スターリンによる暴力的な反対派の粛清と党組織の独裁支配を通して行われていったのと同じように、革共同もまた暴力が支配する党へと変質している。
実際に、いまや、革共同内部では、除名処分や権利停止などの統制処分が組織規約を無視して乱発され、革共同中央の言うことに少しでも異をとなえたら、党員はおろか大衆組織の活動家や弁護士までが「血債主義者」「反革命分子」などと規定されて罵倒され、打倒の対象とされる始末である。事実のねつ造、嘘が常態化し、ここには、もはや、まともな路線論争や組織的討論などは存在しない。綱領的、路線的な変質だけでなく、革共同は、もはや組織としても死んだという他ない。このようなものは、早晩、労働者階級の誰からも相手にされなくなるであろう。
4)われわれは、誰もが、革共同にみずからの命と人生をかけてきた。それゆえ、革共同との決別は、ある意味でみずからの人生の否定を意味する重大な選択である。しかし、いまや、革共同に所属することが共産主義者としての死であり、労働者階級や部落大衆にたいする裏切りなのである。
だが、われわれが革共同に人生をかけてきたその志は死んではいない。また、われわれが革共同のなかで打ち立ててきた階級的なたたかいの砦もまた死んではいない。こんにちの革命的情勢のもとでますます赤々と燃えさかっている。そして、この志をつらぬく道は、革命党としてはもはや死んだに等しく、いまや階級闘争に害毒を流す存在でしかない革共同ときっぱりと決別し、みずからが信じる共産主義の党、プロレタリア世界革命の党を労働者階級とともに一からつくりなおす以外にない。それがどんなに大変なたたかいであっても、プロレタリア革命を成就する道は、このなかにしかないと確信する。
いじょうの立場から、以下の全同志の総意をもって、ここに、革共同との決別を宣言するものである。これは、広島差別事件を引き起こし、開き直り、差別糾弾闘争に敵対する革共同の一員だったことにたいするわれわれじしんの自己批判であり、その貫徹の誓いでもある。
革共同による階級闘争にたいする犯罪的行為は、広島差別事件徹底糾弾闘争をはじめとした部落解放運動や、労働運動の大衆的発展によって裁かれ、打ち砕かれ、乗り越えられていくであろう。われわれは、この部落解放運動、労働運動の先頭に立つ決意である。
関西地方委員会
木田太郎 牛島信一 平田一郎 段原智恵子 古賀新子
島本省吾 沢田祐行 水野一利
杉本 肇 小林弘二 竹田鉄男 笹原 武
田畑 進 新野礼史 岡崎忍 石田侑一 田川友実
横尾祐子 阿部俊治
篠田三郎 山根和夫 星 一子 中山良子
海野不帰 灘 武士 中原 敦 長江 恒
内野 洋 花輪 進 井原雄二 深沢伸子 久保田哲平
播磨 進 八木俊夫
関東
西条康平 山野 空 森田幸一 奥田 智 外山一弘
西源 安 香山義男 小松次郎 丸山 修
川口大悟 田村正和 前田雄一 津田三郎
中四国地方委員会
宇都宮悟 浅川明子 丘 緑 石嶺 徹 佐竹ひろし
渡辺徹也
九州地方委員会
北 進 藤本 守 後藤一平
2008年4月1日